風のたより
[ ストーリー ]
2014.04.12

雨の日のフランスシター


3月5日  庭小屋にて、飯田むつみさんの2回目のフランスシターの演奏会が開催されました。

前日までは暑い位の陽気で奈良の桜も満開になり、このまま春真っ盛りと思えたのに、演奏会当日はまさに花冷え。
冷たい大粒の雨も降って、慌ててストーブの出番です。
エアコンの音はその繊細な調べを妨げてしまいます。

気温や湿度の変化に合わせて、120本近い弦を、一本一本慈しむようにいつもより長い時間を掛けて調律していたむつみさん。
調律のために、爪弾く弦。
本当はその瞬間から祈りの演奏が始まっているのです。

東大寺の塔頭に生まれ、仏教の祈りの中で育ったむつみさんが、心惹かれたキリスト教の祈りの楽器フランスシター。
宗教を超えて、人としての想いが響くのでしょう。
その調べは心の奥底に共鳴する優しい不思議な波長を持っています。
楽しいお話を交えながら、むつみさんの優しいお人柄を感じさせる時間でもありました。
最後にむつみさん自作の曲を演奏していただきました。
『  慈雨  』という題名の曲でしす。
フランスシターと、外の微かな雨音が響き合い まさに自然との共演。
この日、この曲のための、春の雨が降ってくれました。

そんな足下の悪い中、当日参加の方もいらして、至福の時を持つことができました。
ありがとうございます。

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ひとこと
むつみさんの出会いは、12年ほど前からで、風の栖のお客様です。
私も何度か演奏を聴きにいかせてもらい、いつの日か風の栖でも、演奏して貰いたいと想いを温めてきました。
庭小屋が出来上がり、お呼び出来て本当に嬉しいです。

(ムラカミ)


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