出会って10年以上になります。
絵本から抜け出してきたような、とても不思議な人形達を見つけた瞬間
胸がドキドキしました。
夢があり、温かく、それでいて何処か哀愁も漂わせて。
まさに一目惚れです。
そんなご縁で、いつも店先で物語を綴っていました。
でも、引越しや、いろいろな事情で、新しい人形が登場できなくなり、
風の栖の絵本は執筆途中で、お休みになってしまいました。
武藤さんの陶人形は、長い人生の物語です。
待って、待って、待って。
そして、久しぶりに店内に並びました。
以前お買い上げ頂いたお客様は再会を喜び、
はじめて出会って選んでくださったお客様とは、話が弾みます。
さて、今夜も電気の消えた店内で、
彼らはどんな話をして、
どんな歌を唄って、
どんな難しい本を読んでいるのでしょうか。
そっと覗いてみたくなる‥‥
武藤さんの陶人形に秘められた、不思議な物語を
いつまでも読んでいたいから。
(ムラカミ)