風の便り
2020.01.31 日々

私が茶道を続けられている理由

「堅苦しいイメージがあるでしょう? そんなイメージはそのうち吹っ飛びますから」

気さくな先生にそう言われたのは、お稽古を始めてから2、3回目くらいのことだ。それまで全くご縁がなかった世界。

茶道。

自分が始めることになるなんて思っていなかった。
それが、なぜか知合いの一人がお稽古を始め、その話を聞くうちに、なんだか面白そうだなと思ってしまった。
お稽古の体験に行ってみた。
それから月に1回か2回のペースで細々と続けさせてもらっている。

 

最初は単純に、美味しいお菓子とお抹茶をいただく時間が幸せだな、と思った。
実は今でもそれは変わっていないし、茶道の大好きな一部分ではある。
でも、それだけならお稽古に来なくてもできるかもしれないし、どうしてお稽古を続けているのかを改めて考えてみた。

 

私にとって茶道は、「楽しい」。

 

お茶のお稽古では、毎回必ず何か新しい発見がある。

お茶を点てるお点前は、基本は同じことを繰り返す。
でもそれが季節ごとに、何なら月ごとに変わっていく。
それに伴って、使うお道具や、配置も全部変わる。
床の間のお軸や、お花も移り変わっていく。
生菓子も季節を表すものが多く、毎回全然違う。
その一つ一つに背景がある。

 

お茶を点てる温度も、寒い季節には熱々のお湯、暑い季節には水を足して少し下げる、と変えていることを知ったときは、驚いて感動した。
すべては、来てくださるお客様をおもてなしするために。
五感で楽しんでいただけるように。

 

始めたばかりの私には計り知れない歴史と背景があることを感じる。
きっと何百年というお茶の歴史の中で、時代時代に応じて試行錯誤され、少しずつ変わってきた部分と、大事にされている変わらない部分があるんだろう。

 

奥が深い。深すぎる。
深すぎて、茶道の学びには終わりがないんだなと思う。

 

先日は、今年初めてのお稽古を兼ねた、初釜があった。
いつもは生徒の私たちがお点前をするのだけれど、一年でこの日だけは、先生がお茶を点ててくださる。
新年明けて初めてのお稽古、ということだけでも気持ちがあがるところ、着物の人も多くいつもより華やかで楽しい時間が過ぎていった。

 

まだまだ未知の世界が待っている。
美味しいお菓子とお茶をいただきながら、新しいことを少しずつ知ることができる、茶道。
私にとっては、とても幸せな時間だ。

 

堅苦しいイメージを見事に吹き飛ばしてくださったのは、いつも面白く優しく教えてくださる先生方のおかげ。
おもてなしできるにはまだまだハードルは高いけれど、先生との出会いに感謝をしながら、今年も細々と続けていけたらいいなと思っている。

 

(ミヤガワ)


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