風の便り
2020.04.03 日々

目の前の春

これ ひろっていったら せんせい よろこぶなぁ

 

先日のこと。
奈良の細い路地をふらりと散歩していたら、近くの保育園児とお母さんが道端でしゃがんでいる。
ちょうど追い越そうとしたときに、その声が聞こえてきた。

3歳くらいかな?
まだゆっくりと、小さく優しい声でしゃべるのがとてもかわいらしい。
見ると、足元には濃いピンクの梅の花がたくさん落ちている。
それを拾っているんだろう。
ほんの一瞬、聞こえた声だけど、私はその言葉にものすごくあたたかい気持ちになった。
こんな小さい子が、自分で見つけたお花を拾って、それを先生にあげたら、先生が喜んでくれるだろう、と思っている。
小さい体に、なんて大きな優しさだろう。

こんな春を、誰が想像しただろう。

日々状況が変わって、多くの情報が出る。
それは遠くのどこかの出来事ではなくて、
実際に、自分のすぐそばで起こることだ。

行く予定だったものをキャンセルしたり、本当は会いたい人に、もしかして自分から移してしまうことを考えて会うのを延期したり。
お店でも、マルシェを中止にしたり、今月の東京でのイベントをどうしようか毎日悩んで、こちらも中止に(そんなことは今までしたことがなかった!)。

目に見えないものに、世界中の人が行動を変えられている。

普段の生活が当たり前に続くわけじゃない、と思わされることが、
生きていると何度かあるんだなと思う。
今回みたいに世界規模で、命に関わり、
何ヶ月、あるいは何年単位で続くのかがわからないなんてことが起こるのだ。

 

そんな中、お店にまで足を運んでくださる方には、本当に感謝しかない。

私たちにできる精一杯の気持ちでお出迎えさせていただきます。

 

これから先、お店がもっと状況は悪くなる可能性も高い。
NAOT TOKYO は既に閉店してる。
奈良もお店を開けていること自体をどうするか、日々葛藤している。
おそらく、誰しもが厳しい現実に立ち向かっている。

そうなったとしても、深呼吸して思い出す。
根本の幸せは変わらない。
そう、今、目の前にあるものを、心から慈しんで楽しむこと。
小さい子は「今」を生きる天才だ。

人生は「今」の連続でしかないのだから。

 

(梅の写真はなかったから、近くの公園と、風の栖の庭^^)

 

(ミヤガワ)


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