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私の好きなおやつ

私はおやつが好きで、その中でもとくに「あんこ」が大好き。
和菓子屋さんにいっては、ひと通り眺めて「今日はどれを食べようかな..」と思いめぐらせる時間が至福。暇さえあれば、あんこのことを考えていて、時間さえあれば、夜中にあんこを炊いている。
 

 
ほくほくの小豆、艶やかな見た目。
口に入れると、甘さとともに豆の香りが鼻に抜けて身体中をかけめぐる。
 
あんこの中でも特に好きなものは、『豆大福』。
丸い形がかわいくて、「だいふく」という名前も好き。いったい誰がつけたのか、センスいいなぁと思う。
だいふくだいふく…と、唱えながら食べると大きな福がやってきそうで。
 

 
私は色々なお店の豆大福を食べ歩いている。
有名所も行くけれど、あまり知られていない昔ながらの素朴な和菓子屋さんが好き。通い詰めているのはたいてい地元の人しか知らないようなところだ。
 

 
豆大福の何がそんなに好きかって。
まず、フォルム。まぁるい形が愛おしくて、食べる前にたいてい手のひらにのせてぬくもりを感じてみる。
 

 
次にほおばったときの幸福感。餅と黒豆とあんこが良いバランスで調和したとき、口の中から喜びがあふれる。
 

 
そして、さらに最近気づいたんです。豆大福にあって、他の和菓子にないもの。
それは「余韻」だということを..。

どら焼きやたい焼き、饅頭などは食べ応えがあるので、食べ「ながら」幸せを感じる。
に対して、豆大福は食べた「あと」にしばらく幸せの余韻が続く。

豆大福を食べたその日は、ことあるごとに「あぁ..おいしかったな」と餅のやわらかさやあんこの甘さを思い出して心の中でニヤニヤする。
これは完全に、思いの強さから来る私の主観なのだろうけど(笑)、そう考えると私は豆大福にすくわれているなと思う。
この余韻が大変なことや悩みを薄めてくれているから、私はきっとおだやかに楽しく生きていられるのだろう。

豆大福の力、おそるべし!
 

(マツシタ)